Appleが開発中の「カメラ搭載AirPods」について、macOS 26.7 RCの内部ファイルから未発表AirPodsの動画が発見され、左右カメラの仕組みや撮影解像度、人物検知、インジケーターなどの詳細が明らかになりました。
発売が近いとの見方もあったものの、BloombergのMark Gurman氏によると、コードネーム「B790」の発売計画は取りやめられ、別モデル「B798」の開発が進められているとのこと。カメラ搭載AirPodsの登場は2027年になると見られています。
カメラ搭載AirPodsの詳細がmacOS 26.7から判明
macOS 26.7からカメラ搭載AirPodsの動画を発見
macOS 26.7 RCの内部ファイルから、カメラ搭載AirPods「B790」の動画が見つかりました。
動画にはAirPodsを装着した人物がカメラ機能を使用する様子が映っており、Appleがカメラ搭載AirPodsを開発していることを示唆しています。
見た目は現行AirPods Proに似ていますが、ステムが太く、そこにカメラが組み込まれているとみられます。一時は2026年9月のAppleイベントでの発表が噂されましたが、その後、B790の発売は不透明となっています。
左右のAirPodsにカメラを搭載か
動画だけでなく、カメラの仕組みに関する詳しい情報も判明しています。
手掛かりとなったのは、Macに接続されたAirPodsのセンサーデータを管理する「AccessorySensorManager」と呼ばれるmacOSのフレームワーク。
内部コードによると、左右それぞれのAirPodsにカメラセンサーを搭載し、2つのカメラから同期したRGB静止画を取得する仕組みが用意されているとのこと。
左右で異なる角度から周囲を捉え、その情報をVisual Intelligenceで利用することが想定されています。
一般的な写真や動画を撮影するためのカメラというより、周囲の状況をAIが認識するためのセンサーに近い役割になりそうです。
最大1024×1024、2つの撮影モードを用意
カメラには「アクティブモード」と「パッシブモード」が用意されている模様。
アクティブモードでは640×640ピクセルで画像を取得し、処理後は1024×1024ピクセルで出力します。
一方のパッシブモードは320×320ピクセルで取得し、320×320または512×512ピクセルで出力する仕組み。
アクティブモードはユーザーがVisual Intelligenceを利用する場面、パッシブモードはバックグラウンドで周囲の状況を認識する用途などが考えられます。
動画を連続撮影する一般的なカメラとは異なり、必要なタイミングで静止画を取得し、AIによる認識に利用する設計が検討されているようです。
人物検知やインジケーターにも対応か
カメラから得た情報の一部は、AirPods本体で処理する可能性もあります。
コードには「peripheral inference」と呼ばれる処理が存在し、カメラの視野内に人物がいるかどうかをAirPods側で検知する仕組みが示唆されました。
さらに、ハードウェアインジケーターと明るさを制御するコードも発見されており、左右のAirPodsにインジケーターを備え、カメラが静止画を取得している際、周囲の人へ知らせる仕組みになる可能性があります。
カメラを常時身につける製品だけに、プライバシーへの配慮は重要なポイントとなっているため、実際に製品化される場合、インジケーターがどのような仕様になるのかも注目されそうです。
頭の動きや髪によるカメラの遮りにも対応
耳に装着するAirPodsでは、髪でカメラが隠れたり、頭の動きによって映像がブレたりする場面も考えられます。
今回見つかったコードには、こうした問題に対処するための仕組みも含まれているようです。
具体的には、レンズの歪み補正や左右カメラのキャリブレーションに加え、カメラとモーションセンサーを連携させる仕組みを確認。頭の動きが大きい場合や、カメラの視界が遮られた場合には、取得した画像を除外する機能も用意されているとみられています。
また、内部コードからは「Hair Detected」という記述も見つかっています。
詳細な用途は明らかになっていませんが、装着時に髪がカメラの視界を遮っている状態を検知する仕組みに関連している可能性があります。耳に装着するデバイスならではの弱点を、カメラと各種センサーの組み合わせで補う設計になりそうです。
製品名は「AirPods Pro」のままになる可能性
製品名についても新たな手掛かりがあります。
macOS 26.7 RCの内部ファイルでは、カメラ搭載モデルに関連する箇所で「AirPods Pro」との名称が確認されました。
そのため、カメラ搭載モデルが「AirPods Ultra」のような新ブランドではなく、AirPods Proシリーズとして展開される可能性があります。
ただし、今回動画から見つかったB790と、現在開発中とされるB798は別のモデル。
B798が最終的に「AirPods Pro」として発売されるのか、「AirPods Pro 4」のような世代名で呼ばれるのかは分かっていません。
B790は発売されず、登場は2027年か
macOSから動画や具体的な機能が見つかったことで、一時はカメラ搭載AirPodsの発売が近いとの見方も出ていました。
しかし、BloombergのMark Gurman氏によると、動画に登場する「B790」は最近まで2026年の発売が計画されていたものの、その計画は取りやめられたとのこと。
Appleは現在、「B798」と呼ばれる別のカメラ搭載AirPodsを開発しており、2027年の登場が見込まれています。
「AirPods 5」とみられる2モデルも開発中か
macOS 26.7 RCからは、カメラ搭載モデルとは別に「AirPods 5」とみられる情報も見つかっています。
確認された内部コードネームは「B868M」と「B868E」の2種類。
現行AirPods 4では「B768M」と「B768E」が使われているため、「B868」シリーズは次世代モデルを示している可能性があります。
AirPods 4は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)非搭載モデルとANC搭載モデルの2種類をラインナップ。
AirPods 5でも同じ構成を引き継ぎ、ANCの有無による2モデルが用意される可能性があります。
カメラ搭載AirPodsの登場は2027年まで待つことになりそうですが、AppleがAirPodsシリーズ全体の次世代モデルを準備している可能性は高まってきました。
特にカメラとVisual Intelligenceを組み合わせたAirPodsは、これまでのワイヤレスイヤホンとは大きく異なる製品になりそうです。

コメント